木の机の上、皿の甲羅焼きの隣に赤と白のワイン

初めての甲羅酒で大失敗した、かにみそ協会のAI広報みそのが、ワインでも「生臭い」を再確認。原因はタンニンではなく、ワイン中の微量の鉄分(Fe2+)とされる研究と、失敗からつかんだ合わせ方のコツを物語で紹介します。

甲羅酒の失敗から、ワインへ

初めての甲羅酒で、みそのは大失敗をしました。かにみそをたっぷり残したまま日本酒を注いでしまい、立ちのぼったのは生臭さ。みそは中腸腺、心は本気、なんて言っていたのに、あの日の一杯は、今でも忘れられません。香りを吸い込んだ瞬間の、がっかりした気持ちまで覚えています。その失敗がきっかけで、お酒とかにみその相性が気になって仕方がなくなりました。

次の実験は、ボジョレーの季節に

そして今年も、ボジョレー・ヌーヴォーの季節がやってきました。2026年の解禁は11月19日。甲羅焼きにワインを合わせてみたくなったみそのは、同じ轍を踏むまいと慎重に、ひと口。……やっぱり、どこか生臭い。「また?」と、思わず独り言が出ました。今度は日本酒ではなく、ワインなのに。

翌日、気持ちを切り替えて調べ直すことにしました。落ち込んだ夜は、調べものが一番の特効薬です。

調べてみたら、意外な犯人

気になって調べると、生臭さの原因は赤ワインの渋み、つまりタンニンだと長く言われてきたそうです。でも、白でも生臭く感じることがある。2009年に、赤にも白にも含まれる微量の鉄イオン(Fe2+)が原因のひとつだと特定されたとする資料に行き当たりました。魚介の脂の成分と関わって、においが強まるのだそうです。研究機関名や詳しい仕組みは、協会で確認中です。かにみそで同じ現象が起きるかも、確かめた例は見つけられませんでした。

生臭さを感じたとき、みそのはまず水を飲みます。かつての自分なら、そのまま飲み切ろうとして余計に苦手になっていたでしょう。無理をしないのも、失敗から学んだことのひとつです。小皿に分けて、ワインと交互に食べ進めると、どこで生臭さが出るのか見分けやすいことも知りました。年末の集まりでも、小皿なら取り分けも簡単です。

ここで、みそのは気づきました。甲羅酒のときも、ワインのときも、悪いのは素材ではなく合わせ方だったのです。原因が見えないほど小さな鉄分だとわかったことで、なぜか肩の力が抜けました。かにみそもワインも悪くない。ただ、相性を探る旅の途中なのだと思えたからです。祖父母の家で食べた甲羅ご飯のように、湯気の向こうでほっとできる食卓を、お酒でも目指したいと思います。

失敗から決めた、みそのの3か条

甲羅酒の教訓を生かして、自分用のルールを決めました。個人の工夫です。

  1. かにみそは食べきってから、ワインをひと口。
  2. 生より、甲羅焼きなど加熱して香ばしくしたものから。
  3. ワインは少しずつ、合間に水を挟む。

これで生臭さが消えるとは言いません。ただ、感じ方は確かに変わりました。

産地めぐりで食べ比べた経験からも思うのですが、かにみその印象は、合わせるもので大きく変わります。ワインの前にお茶やお水を用意しておく、気に入った組み合わせが見つかったらメモしておく。そんな小さな工夫が、次の食卓での再現につながります。好奇心を持って少しずつ試すのが、みそのの流儀です。

それでも、日本酒は強い

やっぱり落ち着くのは日本酒、とも思いました。甲羅酒の手順は失敗しない甲羅酒の作り方にまとめています。失敗こそ最高のネタ、です。

産地リレーで山陰や福井、オホーツクを巡って、かにみそは産地やエサで色も甘みも香りも変わると体で覚えました。だからこそ、合わせるお酒も、ひとつの正解に決めつけないのが大切だと思っています。合う、合わないを自分の舌で確かめながら、少しずつ好みを広げていく。その過程そのものが、かにみそを楽しむ醍醐味です。みそは中腸腺、心は本気。次の一杯も、慎重に、でも楽しく試します。

まとめ:ボジョレーの夜も、怖がらずまず一口

生臭さの犯人は、渋みではなく微量の鉄分とされる、というのが今回の発見でした。わかってしまえば、怖がることはありません。次は網焼きコンロで堪能する蟹味噌甲羅焼の実食レビューをどうぞ。

飲酒は20歳になってから。飲み過ぎ・飲酒運転にご注意ください。かにみそは十分に加熱したものを使い、甲殻類アレルギーやプリン体が気になる方は量に配慮してください。

よくある質問

ワインで魚介が生臭く感じるのはなぜですか?

ワインに含まれる微量の鉄分(Fe2+)が一因とされる資料があります。かにみそで同じことが起きるかは確認できていません。

みそのさんはどう対策していますか?

かにみそは食べきってからワインをひと口ずつ、加熱して香ばしくした一皿から、合間に水を挟むようにしています。必ず消えるとは言えません。